2012-08-22

Josef Cermak "Living in the shadow of death. Franz Kafka, The Letters of Robert"

言語:チェコ語
タイトル:死の陰に住んでいる。フランツ·カフカ、Robert Klopstockへの手紙
出版地:プラハ
発行者:ヤングキュー
出版年:2012
ページ数:280
著者:Josef Cermak

Jazyk: Čeština

Název: Život ve stínu smrti. Franz Kafka, Dopisy Robertovi

Místo: Praha

Nakladatelství: Mladá fronta

Rok: 2012

Počet stran: 280

Žánr: Korespondence, Literární věda


Vynikající znalec života a díla Franze Kafky Josef Čermák se ve své
nejnovější knize zaměřil na málo známá fakta z posledních let života
Franze Kafky. Představuje nám jeho velkého přítele Roberta Klopstocka,
který jako jeden z mála Kafku nutil, aby věřil klasické medicíně a
nepodceňoval léčení své tuberkulózy experimenty s tzv. alternativní
medicínou – na začátku 20. let 20. století totiž nemocným léčitelé
ordinovali např. ledové sprchy, cvičení v zimě venku bez oblečení a
naboso apod. V knize autor ukazuje i prostřednictvím 70 unikátních
dopisů z Kafkovy korespondence, z nichž některé český čtenář uvidí
poprvé, jaký boj Robert Klopstock vedl i s Kafkovou rodinou a také s
Dorou Diamantovou, kteří spíše podléhali tehdy módnímu trendu tzv.
teosofického léčení.


An expert in the life and work of Franz Kafka's Josef Cermak in his
latest book focuses on little-known facts of the last years of the
life of Franz Kafka.
Presents us with his great friend Robert Klopstock, who was one of the
few Kafka forced to believe conventional medicine and underestimate
their tuberculosis treatment experiments with so-called alternative
medicine - at the beginning of the 20th 20th century is sick healers
prescribed them as icy showers, exercise outside in winter without
clothes and barefoot, etc.

In the book, the author shows through 70 unique letters from Kafka's
letters, some of which Czech reader will see for the first time, which
led the fight Robert Klopstock with Kafka's family and also with Dora
Diamond, who had been subject to more fashion trend called
theosophical(神知学の[に関する]) treatment.

Kafka & Schulz. Masters of the Borderlands in Prague

フランツ・カフカ+ブルーノ・シュルツの対比列伝展。
生涯や生地(プラハとドロホビチ)に関するパネル展示。
シュルツ唯一の現存する油絵の精巧な複製やドロホビチの写真展示、シュルツ作壁画の発見をめぐる映画ダイジェスト版など。

Prague, 10.07.2012 - 19.10.2012

Two leading figures of international Modernism, Central European Jews
and denizens of the lost worlds of Czech-German-Jewish Prague and
Polish-Ukrainian Galicia, Franz Kafka and Bruno Schulz who through
their work created alternate universes

Through paintings, films, texts, the exhibition Kafka & Schulz -
Masters of the Borderlands traces the surprising parallels between the
lives and work of the Prague-born writer Franz Kafka (1883–1924) and
the Polish-Jewish writer and artist Bruno Schulz (1892–1942).

"Kafka's method of creating a parallel, alternative reality is
unprecedented; this dual reality is achieved through a sort of
pseudo-realism," yet at the same time, "the knowledge, insights and
penetrative nature of Kafka's work are not his alone, but part of a
shared heritage of mysticism of all times and nations", Bruno Schulz
wrote in 1936 in an epilogue to the Polish edition of The Trial.

Presented at the Czech Centre Gallery, the exhibition features panels
with original texts by writer and playwright Agneta Pleijel dedicated
to the two places inseparably connected with the writing and
imagination of Franz Kafka and Bruno Schulz, Prague and Drohobych.
Offering an insight into the world of Schulz's dream visions – his
visual and literary fantasies, it a-includes a copy of his sole
surviving oil painting, The Encounter and a short version of Benjamin
Geissler's documentary Finding Pictures which depicts Schulz'
discovery of murals in the Drohobych villa linked to the Gestapo
officer Felix Landau. Drohobych Without Schulz, a series of
photographs by Grand Press Photo winner Kuba Kamiński shows the
current appearance Schulz' native town.

The exhibition was created by the joint effort of three
Stockholm-based institutions: the Stockholm Jewish Museum, the Polish
Institute, and the Czech Centre, and Agneta Pleijel.

Events accompanying the exhibition:

* July 19th, 7.30 pm at Divadlo v Celetné, Celetná 595/17, Praha 1

13th month / Requiem for Bruno Schulz - a pantomime directed by Petr
Boháč inspired by Schulz' works

* September 6th, 5pm at the Polish Institute in Prague

Schulz's work brought to life in a performance of the TrAKTOR theatre
group, as well as a screening of Sanatorium Under The Sign of the
Hourglass, the Czech premiere of a newly-restored print of the famous
film by Wojciech Jerzy Has.

* October 16th, 6.30pm at the Polish Institute in Prague

Screening of Marcin Giżycki's Alfred Schreyer from Drohobycz

Exhibition:

July 10th – August 22nd, 2012 Czech Centre, Prague, Rytířská 31, Prague 1
September 6th – October 19th, 2012 Polish Institute in Prague, Malé
nám. 1, Prague 1

For more information on Bruno Schulz, see the new website brunoschulz.eu
http://brunoschulz.eu/en/

Sources: Polish Institute in Prague press materials

Editor: Marta Jazowska

2012-08-14

カフカが生前に遺した草稿は、友人ら何人もの「エディティング・ワーク」  によって、今日の「カフカ文学」になった。

カフカが生前に遺した草稿は、友人ら何人もの「エディティング・ワーク」
 によって、今日の「カフカ文学」になった。カフカに限ったことではなく、
 あらゆる出版は編集されており、編集なき出版はない。
 しかし、編集の歴史は丁重に無視されるか、ひそかに認証されるかであって、
 その成果は著者の活動の中に折りたたまれてきた。編集はつねにオーサリン
 グの歴史の一部に組みこまれてしまってきたのだった。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━http://1000ya.isis.ne.jp/sp051
 ★千夜千冊PRESS★ vol.51 2012年8月13日
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■千夜千冊PRESSは、編集工学研究所関連サービスをご利用いただいたこと
 があるみなさまにお届けさせていただいております。配信を希望されない方は、
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 みなさん、こんにちは。
 千夜千冊編集部より、千夜千冊PRESS vol.51をお届けします。

 1479夜は、読相篇『人文学と電子編集』、
 副題は「デジタル・アーカイヴの理論と実践」です。
 厖大なテキストが日々電子排出され、
 莫大なビッグデータが企業に蓄積されつづけているのが、
 いま私たちをとりまくデジタル環境であるといえるかもしれません。

 しかし、グーテンベルクの活版印刷術がもたらしたテキストを
 グーグルの電子ネットワーク上に移し変えるだけでは、
 新たな価値が生み出されていくことはないでしょう。
 学知と書籍と欲望と商品とをもっとダイナミックにまたいでいく
 「電子の編集」が待望されはじめています。
 将来のデジタル・アーカイヴはいかに電子編集されていくべきか。
 その提案のいくつかを今夜は紹介します。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ★ 千夜千冊 1479夜(2012年8月7日 更新)読相篇
 ★ 『人文学と電子編集』デジタル・アーカイヴの理論と実践
 ★  ルー・バーナード キャサリン・オキーフ ジョン・アンスワース
   (2008)慶應義塾大学出版会
 ★ http://1000ya.isis.ne.jp/sp051-01
─────────────────────────────────────
 ┏
  印刷時代の編集力を十分に研究しないまま、
  電子時代の編集技術力が新たな脚光を浴びている。
  簡易なウェブブラウザとサーチエンジンによって
  テキストの流動化や意味の液状化が
  全世界的に目に余るようになってきたからだ。
  こうしてデジタル・エディティングによる
  編集文献学やテキスト編集学が登場してきた。
  これはやっと訪れた「編集工学の夜明け」であるが、
  けれども、いまこそは二つのG(グーテンベルク/グーグル)が
  新たなナレッジサイトの構築と
  柔らかいリベラルアーツの発動のために、
  エディット・ラディカルに統合されるべきなのだ。
                               ┛

【当夜案内(千夜千冊編集部より)】

 カフカが生前に遺した草稿は、友人ら何人もの「エディティング・ワーク」
 によって、今日の「カフカ文学」になった。カフカに限ったことではなく、
 あらゆる出版は編集されており、編集なき出版はない。
 しかし、編集の歴史は丁重に無視されるか、ひそかに認証されるかであって、
 その成果は著者の活動の中に折りたたまれてきた。編集はつねにオーサリン
 グの歴史の一部に組みこまれてしまってきたのだった。

 電子時代のいま、オーサリング・データやライティング・コーパスがコンピ
 ュータ・ネットワークと連動するにしたがって、エディティング・ワークの
 重要性が脚光を浴びはじめている。ひとつが編集文献学、もうひとつが編集
 工学である。
 現在のウェブ社会では、スマホやツイッターやフェイスブックなどのソーシ
 ャルメディアやグーグル型のサーチエンジンによる「テキストの分解」が驀
 進し、電子的エディターシップはいっさい省かれている。「パンとサーカス」
 (大衆をよろこばす欲望と娯楽)の介入に蹂躙され、境界のないフラットな
 情報で満たされているのが現状である。

 本来のナレッジサイトの構築や21世紀のリベラルアーツが組み上がってい
 くには、「知のエンジニアリング」と「編集の工学化」が必要とされている。
 では、どのように? それは、今夜の千夜をご覧ください。

   http://1000ya.isis.ne.jp/sp051-01


━TOPICS━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 〜千夜千冊サテライトメディア 「方」会員申し込み受付中〜

  ★★8月の「方」はツナミとレヴィ=ストロース★★

  「千夜千冊が体の奥から入ってくる」「朗読と解説で理解が深まる」と
  多くのユーザーから好評をいただいている、松岡正剛自身による
  千夜千冊読み解き語り「一册一声」。
  8月は『3・11を読む』刊行を記念して、
  初めて番外録から1439夜『ツナミの小形而上学』を収録しました。

  もう一夜は、松岡自身が「こんな奇怪な一冊はない」と語った
  レヴィ=ストロースの古典的名著『悲しき熱帯』をお届けします。
  いったい何が"奇怪"なのか、一册一声の中で解き明かされます。
   今月の表紙:http://1000ya.isis.ne.jp/how/


  ★★バジラ高橋が語る「日本のデスクトップ」とは★★

  古代から現代までをつなぎ、日本文化に潜む編集知をさぐる
  「日本編集文化誌」は、編集工学研究所主任研究員の
  高橋バジラ秀元による深くて軽い「方」限定語り下ろしコンテンツです。

  今夜の千夜と関連する6月号「日本のデスクトップの編集」は、
  アラン・ケイによるコンピュータの誕生と中世の日本の思索空間をつなぎ、
  あるべき「日本のデスクトップ」を考察したものです。必見です。
   方インデックスページ:http://1000ya.isis.ne.jp/how/?page_id=100


  4月創刊号の第一回配信はこちらから無料で視聴、閲覧できます。
   http://1000ya.isis.ne.jp/how/?page_id=316


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 ┏──────────────────────────┓
  ◎日刊セイゴオ「ひび」◎ 2012年8月9日(木)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
  原爆投下都市長崎の遺構と式典と眩しい夏を見て、
  この六十四年を深々と、しかし切なく振り返る。
  陸奥、フクシマ、ヒロシマ、長崎、沖縄を重ねたい。
 ┗──────────────────────────┛

 8月6日、原爆の日の広島市長の「平和宣言」では、震災と原発事故の被災
 者の姿を「67年前の広島の人々と重なる」と、あらためてフクシマとヒロ
 シマを重ねる言及がありました。

 原爆投下と終戦の8月。
 陸奥、フクシマ、ヒロシマ、長崎、沖縄を想う千夜千冊を紹介します。

 <陸奥を想う>
  1417夜 『北上幻想』森崎和江
  http://1000ya.isis.ne.jp/1417.html

 <フクシマを想う>
  1447夜 『「フクシマ」論』開沼博
  http://1000ya.isis.ne.jp/1447.html

 <ヒロシマ・長崎を想う>
  238夜 『黒い雨』井伏鱒二
  http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0238.html

  832夜 『国破レテ』村上兵衛
  http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0832.html

 <沖縄を想う>
  437夜 『沖縄は歌の島』藤田正
  http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0437.html


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2012-08-10

Landolfi, Tommaso作品集『カフカの父親』 (Il babbo di Kafka e altri racconti)

カフカの父親
トンマーゾ・ランドルフィ著 ; 米川良夫, 和田忠彦, 柱本元彦訳
# 単行本: 256ページ
# 出版社: 国書刊行会 (1996/05)
# ISBN-10: 4336035911
# ISBN-13: 978-4336035912
# 発売日: 1996/05
# 商品の寸法: 19.4 x 13.6 x 2.2 cm

奇抜なアイデア、日常生活にぽっかり開いた裂けめを完璧なストーリーテリングで調理する、現代イアリア文学の奇才ランドルフィ、初の作品集。

  * 「マリーア・ジュゼッパ」
* 「手」
  * 「無限大体系対話」
* 「狼男のおはなし」
* 「剣」
* 「泥棒」
* 「カフカの父親」
* 「『通俗歌唱法教本』より」・・・オペラ歌手の歌声の重さや固さ、色、はては匂いや味についての怪論文
* 「ゴーゴリの妻」 Gogol's
Wife・・・文豪ゴーゴリの愛妻は、吹き込まれた空気の量によって自在にその姿を変えるゴム人形だった。グロテスクなユーモア譚
* 「幽霊」 Ombre
* 「マリーア・ジュゼッパのほんとうの話」
* 「ころころ」
* 「キス」
* 「日蝕」
* 「騒ぎ立てる言葉たち」 ・・・ある朝突然口から飛びだしてきた言葉たちが意味の配分をめぐって大論争を繰り広げる、ナンセンスな味わい

http://d.hatena.ne.jp/owl_man/20090217/1234868501

トンマーゾ・ランドルフィ(1908-1979)
イタリアの作家。フィレンツェ大学に学び、同市の文学サークルに参加。逆説、言葉遊び、ナンセンスなどの手法を用いた超現実的な作品を多数発表、20世紀イタリアを代表する短篇作家。賭博狂いなど、数々の奇行でも有名だった。

カルヴィーノやブッツァーティなどもそうだが、イタリアの奇想作家の 「奇妙な味」 は、英米の所謂 「異色作家」
系統のものとは、根本的に何かが違うような気がする。アングロサクソンのストーリー・テリングの伝統にもとづいた語りとは、最初から異なる地面の上に立った、突拍子もない、素っ頓狂なお話が飛び出してくる。ランドルフィはそのなかでも、もっとも
「たがのはずれた」 作家である。このセンスを気に入ってもらえたら、「ゴキブリの海」 (『現代イタリア幻想短篇集』
国書刊行会、所収)もどうぞ。

〈文学の冒険〉シリーズ

英米の人気作家から東欧・ラテンアメリカの未知の傑作まで、
エキサイティングな世界文学の最前線を紹介して
フィクションの新たな可能性を切り拓く
まったく新しい形の世界文学全集。
国書刊行会
四六変型・上製ジャケット装

2012-08-02

明星聖子「境界線の探究 ——カフカの編集と翻訳をめぐって——」

岩波書店『文学』《特集》翻訳の創造力
隔月刊 第13巻・第4号 2012年7,8月号
ISSN 0389-4029 雑誌07709-08
2012年7月25日発行 定価2100円