2011-06-16

『クレズマーの文化史 東欧からアメリカに渡ったユダヤの音楽』

著者 黒田 晴之 著
ジャンル 美術・芸術 > 音楽
出版年月日 2011/06/20
ISBN 9784409100288
判型・ページ数 4-6・288ページ
定価 本体2,400円+税

目次
序章 ベルリンで聴いたクレズマー・コンサート
第1章 あるピアニストの名前への覚え書き
第2章 「縫い目」と「胞子」で辿るクレズマー小史
第3章 シャガールの描いた楽士はどんな音楽を演奏したか(1)
第4章 シャガールの描いた楽士はどんな音楽を演奏したか(2)
第5章 第二次世界大戦中の上海で流れたクレズマー
第6章 「子牛」のまわりにいた人たち
第7章 ユダヤ人の笑いをクレズマーのなかに探る
終章 クレズマーが辿った長い旅路の果てに

内容
東欧から極東へ、新大陸アメリカへ。大陸を渡り、時代を越える小さな音楽を辿る文化史の旅

『戦場のピアニスト』、「ウスクダラ」、「ドナ・ドナ」、「やんなっちゃった節」 、はたまたトニー谷?

「クレズマー」という名前には馴染みがなくても、『屋根の上のヴァイオリン弾き』の音楽と言えばお分かりだろう。あのシャガールが描いた結婚式には欠かせない東欧ユダヤ人の音楽である。(……)たとえば「ドナ・ドナ」みたいな感傷ばかりでなく、猥雑さがたっぷりで聖俗も渾然一体となっている音楽だ。(……)「国境を知ら」ない「草の実」のような、それどころか「草の実」よりも小さな「胞子」のような音楽として、クレズマーを跡付けていくことが本書の狙いである。(本書序章より)