2011-09-01

『人文学と電子編集 デジタル・アーカイヴの理論と実践』

A5判/上製/528頁
初版年月日:2011/08/31
ISBN:978-4-7664-1774-6
(4-7664-1774-7)
Cコード:C1000
税込価格:5,040円

【編者】
ルー・バーナード(Lou Burnard)
オクスフォード大学コンピューティング・サービス所長補佐
キャサリン・オブライエン・オキーフ(Katherine O'Brien O'Keeffe)
ノートルダム大学教授(英文学)
ジョン・アンスワース(John Unsworth)
イリノイ大学大学院教授(図書館情報学)
  (原著刊行当時)

【監訳者】
明星聖子(みょうじょう きよこ)
埼玉大学教養学部教授
東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。
著書に、『新しいカフカ——「編集」が変えるテクスト』(慶應義塾大学出版会、2002年。本書で2004年に第1回日本独文学会賞<日本語研究書部門>受賞)。訳書に、リッチー・ロバートソン『カフカ』(岩波書店、2008年)、『グーテンベルクからグーグルへ——文学テキストのデジタル化と編集文献学』(共訳、慶應義塾大学出版会、2009年)等がある。

神崎正英(かんざき まさひで)
ゼノン・リミテッド・パートナーズ代表。
京都大学文学部卒業。コロンビア大学でMBA取得。
著書に、『プロフェッショナル電子メール』(ハルアンドアーク、1999年)、『ユニバーサルHTML/XHTML』(毎日コミュニケーションズ、2000
年)、『セマンティック・ウェブのための
RDF/OWL入門』(森北出版、2004年)、『セオリー・オブ・スタイルシート』(技術評論社編集部・編、2006年)、『セマンティック
HTML/XHTML』(毎日コミュニケーションズ、2009年)
、訳書に『グーテンベルクからグーグルへ——文学テキストのデジタル化と編集文献学』(共訳、慶應義塾大学出版会、2009年)がある。

■内容紹介

デジタル編集の哲学
▼MLA(Modern Language
Association)が刊行した、学術書(人文学=哲学、文学、歴史学など)のアーカイヴ、電子書籍(版)の編集ガイドラインに関する実践的・理論的問題を扱う24本の論文を収録。
▼電子テキスト編集の作業チェックリストや、テクニカルタームについての詳細な解説(用語解説)、参考文献も紹介しており、電子編集に関するあらゆる情報を提供。

■目次

まえがき
   トマス・タンゼル
序文

第�部 典拠資料と方針
デジタルの地平での編集
   ディーノ・ブッツェッティ ジェローム・マッギャン

『カンタベリー物語』をはじめとする中世テキスト
   ピーター・ロビンソン

記録資料の編集
   ボブ・ローゼンバーグ

詩とネットワーク——詩を電子編集する——
   ニール・フレイスタット スティーヴン・ジョーンズ

戯曲のケーススタディ——『ケンブリッジ版ベン・ジョンソン作品集』——
   デイヴィド・ガンツ

女性作家プロジェクト——デジタル化されたアンソロジー——
   ジュリア・フランダース

著者による翻訳——サミュエル・ベケットの『ざわめく静けさ/ぴくりと跳ねて』 ——
   ディルク・ファン・ヒュレ

散文フィクションと近代の手稿——電子版のテキストコード化の限界と可能性——
   エドワルト・ファンホウテ

哲学のケーススタディ
   クラウス・フイトフェルト

宗教テキストの電子化——「ヨハネ福音書」を例に——
   D・C・パーカー

マルチメディアの解剖図——自己評価の試み——
   モリス・イーヴズ

碑文研究
   アン・マホーニー

第�部 実践と手順
手稿と印刷典拠資料から機械可読テキストを作る効果的な方法
   アイリーン・ギフォード・フェントン ホイット・N・ダッガン

転写のレベル
   M・J・ドリスコル

編集におけるデジタル・ファクシミリ
   ケヴィン・キーナン

電子版の真正性認証
   フィル・ベリー ポール・エガート クリス・ティフィン グレアム・バーウェル

文書管理とファイル命名
   グレッグ・クレイン

書字システムと文字表現
   クリスティアン・ウィッテルン

マークアップ選択方法を文書化しておく理由と方法
   パトリック・ドゥルソー

格納、検索、表示
   セバスティアン・ラーツ

TEIを使わない方が良いとき
   ジョン・ラヴァニーノ

印刷ベースの編集プロジェクトから電子形態への移行
   ハンス・ヴァルター・ガーブラー

電子版における権利と許諾
   メアリ・ケイス デイヴィド・グリーン

電子版の収集と保存
   マリリン・ディーガン

補遺 ガイドライン
学術版編集者のためのガイドライン
原則の概要

訳者あとがき
TEIガイドライン第4版と第5版の違いについて

参考文献
索引
執筆者一覧