2012-04-10

『屋根裏プラハ』

田中長徳/著
発行形態 : 書籍
判型 : 四六判変型
頁数 : 286ページ
ISBN : 978-4-10-331731-9
C-CODE : 0095
ジャンル : 文学
エッセイ
発売日 : 2012/01/31

ニコリテスリー七番地
ホテルプラハ、神なきカテドラル
プラハの寿司/プラハに死す
プラハのP、夢を語る
旅券(ライゼパス)と国境(グレンツェ)
記念写真と隠し撮り
キュビズム建築に棲みたかった
ルツェルナ・パレスでの写真展
プロペラの記憶
黒い切手と紅い駅
シュコダ贔屓
パブロフのワイン
路面電車とチョコレート
写真機と写真機店
スデクを捨てる
新世界のカフカ
聖なる春
あとがき


街がくぐりぬけてきた過酷な歴史と、急速に変わり行く人々の姿。プラハをめぐる17の断章。

長年この街にアトリエを構えてきた写真家が、住民でもなく旅行者でもない、「屋根裏」からの視点で綴る17章。ふとした瞬間に見える歴史の爪痕。ホテルプラハに漂う旧共産圏の不穏な気配。国境と旅券というものの不思議。伝説の写真家たちの思い出——。独特のユーモアの間に街と人への敬意が滲む、個性溢れる名エッセイ。

■田中長徳/著
タナカ・チョウトク

1947年東京生まれ。写真家。大学在学中の1969年、銀座ニコンサロンにて史上最年少で個展を開催。1973年から1980年までウィーン在住、1982年から翌年にかけて文化庁派遣芸術家としてニューヨーク近代美術館で写真研究に携わる。1989年よりプラハにアトリエを構え、世界各地で個展を開催する一方、カメラ評論家としても活躍している。著書に『晴れたらライカ、雨ならデジカメ』(岩波書店)、『カメラに訊け!』(ちくま新書)、『銘機礼讃』(日本カメラ社)ほか多数。