2010-03-11

『機械仕掛けの歌姫 19世紀フランスにおける女性・声・人造性』

機械仕掛けの歌姫 19世紀フランスにおける女性・声・人造性

著編者: フェリシア・ミラー・フランク著
Felicia Miller Frank
訳者: 大串尚代訳
ISBN: 9784887217683(4887217684)
価格(税込): \3,990(3,800円+税)
判頁: 四六判/398頁(ページ 367,31P)
発行年月: 2010年2月
C-CODE 0010
NDC 950.26
ジャンル 文芸 > 海外文学 > 海外幻想文学

人造美女研究の聖典!
「女性」と「人造」というきわめて今日的なテーマに対して、「声」という切り口から挑んだ意欲作。古代の物語におけるセイレーンから、映画『ディーバ』まで、女性と声との間には特別な関係があるとされてきた。その関係は何に由来するのか。本書ではリラダン『未来のイヴ』や
ヴェルヌ『カルパチアの城』、あるいはバルザック、ジョルジュ・サンド、ホフマン『砂男』を取り上げ、女性の「天使」のような声、人工的な声が、崇高をさらには芸術における近代を表すことを論じる。

【目次】
イントロダクション
第1章 母なる声への郷愁
第2章 エコーの忘れ得ぬ歌
第3章 女祭司の歌
第4章 時計仕掛けの鳥―歌手と天使と曖昧な性差
第5章 ボードレールと化粧する女
第6章 エディソンの録音された天使
第7章 人ならざるものの声、崇高なる歌
解説 高山宏
訳者あとがき/索引/参考文献/原注

原著:The Mechanical Song : Women, Voice, and the Artificial in
Nineteenth-Century French Narrative

Frank, Felicia Miller
Stanford Univ Pr (1995/07 出版)
Hardcover:ハードカバー版
ISBN: 9780804723817
DDC分類: 843.709352042
ページ数 223 ページ
http://books.google.co.jp/books?id=IvSHzvhhhboC&lpg=PP1&ots=ewLl-Wq1QT&dq=The%20mechanical%20song%3A%20women%2C%20voice%2C%20and%20the%20artificial%20in%20nineteenth-century&pg=PP1#v=onepage&q=&f=false

類書:
『人造美女は可能か?』巽孝之、荻野アンナ[編](慶應義塾大学出版会)
http://booklog.kinokuniya.co.jp/takayama/archives/2007/10/post_25.html

議論の対象となる作品:
歌姫コンシュエロ 上 愛と冒険の旅 (ジョルジュ・サンドセレクション 3)
歌姫コンシュエロ 下 愛と冒険の旅 (ジョルジュ・サンドセレクション 4)

『未来のイヴ』(原題L'Ève future)はフランスの作家ヴィリエ・ド・リラダンの代表作であるSF小説
http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya0953.html

カルパチアの城 (集英社文庫―ジュール・ヴェルヌ・コレクション): ジュール ヴェルヌ, Jules Verne

声と現象 (ちくま学芸文庫): ジャック・デリダ、林好雄訳