2011-08-25

『チェコの伝説と歴史』

チェコの伝説と歴史
A.イラーセク著・浦井康男訳註
判型: A5 上製
頁数: 580
ISBN: 978-4-8329-6753-3
Cコード: C3022
発行日:2011-03-31
定価: 9,450円 (本体価格9,000円+税)

●本書の特徴
建国伝説から18世紀初頭の民衆の反乱まで,チェコの歴史を単なる概説ではなく,フィクションを加えた「歴史を背景とした作り話」として生き生きと描写.歴史的背景の説明と詳細な注により,日本人読者にもわかりやすいよう配慮した.チェコ文学の古典の初めての邦訳!


●目次
訳者まえがき

第一部 古代チェコの物語
解  説
序  文
1 章 チ ェ フ
2 章 クロクとその娘たち
3 章 ビヴォイ
4 章 リブシェ
5 章 プシェミスル
6 章 リブシェの予言
7 章 娘たちの戦い
8 章 クシェソミスルとホリミール
9 章 ルチャン人との戦い
10 章 ドリンクとネクラン


第二部 キリスト教時代の物語
解  説
序  文
1 章 スヴァトプルク王
2 章 イェチミーネク王
3 章 聖ヴァーツラフの旗
4 章 ブルンツヴィーク
5 章 オパトヴィツェの秘宝
6 章 古きプラハの物語
 (1) 古きプラハの物語
 (2) 奇術師ジト
 (3) 国王ヴァーツラフ四世
 (4) 旧市街市役所の時計台
 (5) ダリボル・ス・コゾイェト
 (6) ユダヤ人の町
 (7) 嘆きの場所
 (8) ファウストの家
7 章 ジシュカ
8 章 クトナー・ホラの坑夫たち
9 章 白い貴婦人
10 章 ばらの野原
11 章 神の審判
12 章 ヤノシーク


第三部 古の予言より
序  文
1 章 シビラの予言
2 章 盲目の若者の予言
3 章 ハヴラス・パヴラタの予言
4 章 様々な予言
5 章 ブラニーク騎士団
付 録 ヤン・ジシュカとフス派戦争(浦井康男)
註 釈 部
使用文献
訳者あとがき
地  図
年  表
索  引


●著者紹介

■A.イラーセク(A.イラーセク)
1851 年にチェコ北部のフロノフに生まれ,プラハ・カレル大学で歴史を学ぶ.卒業後リトミシュルとプラハのギムナジウムで教師を務めながら多くの歴史小説を執筆し,チェコ民族の栄光と受難の歴史を描いて,この分野の第一人者となる.1919年に未刊で終わった『フス派王』の後創作を止め,1930年にプラハで没.

■浦井 康男(ウライ ヤスオ)
1947 年に静岡県熱海市に生まれる.京都大学理学部に入学後,文学部言語学科に転部.1976年に同文学研究科博士課程言語学専攻を単位取得退学.1977年に福井大学教育学部,1997年に北海道大学大学院文学研究科に移籍.2011年3月に北海道大学を停年退職後,北海道大学名誉教授.
【研究】
ロシア語では,近代ロシア文章語の研究でコンコーダンスの編纂や論文等多数.
チェコ語では,"Czech Literature in Japan,"Japanese Slavib and East European
Studies, vol. 1, 1980, pp. 71-82,
関西チェコ/スロヴァキア協会内の資料として,A.ムハ(ミュシャ)の「スラヴ叙事詩」の解説(CD版),K.J.エルベンの『花束』の翻訳,K.H.
マーハ『マーイ』のチェコ語中級読本(共に私家本,2010年)などがある