震災と原発 国家の過ち
文学で読み解く「3・11」
外岡 秀俊
ISBN:9784022734365
定価:819円(税込)
発売日:2012年2月10日
新書判並製 256ページ 新書336
大震災と原発事故で苦しむ東北に、再び光は差すのか? 著者が被災地で実感した、国家の様相と内外の文学作品との共通項とは?
カミュ、カフカ、スタインベック、井伏鱒二らを介して、「国家の過ち」を考察する。名文家で知られる朝日新聞・元編集委員の渾身作。
第1章 復興には、ほど遠い カミユ『ペスト』
第2章 「放射能に、色がついていたらなあ」 カフカ『城』
第3章 「帝国」はいま 島尾敏雄『出発は遂に訪れず』
第4章 東北とは何か ハーバート・ノーマン『忘れられた思想家——安藤昌益のこと』
第5章 原発という無意識 エドガール・モラン『オルレアンのうわさ』
第6章 ヒロシマからの問い 井伏鱒二『黒い雨』
第7章 故郷喪失から生活の再建へ ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』
終章 「救済」を待つのではなく 宮沢賢治『雨ニモマケズ』