2012-05-29

『震災と原発 国家の過ち 文学で読み解く「3・11」』

震災と原発 国家の過ち

文学で読み解く「3・11」

外岡 秀俊

ISBN:9784022734365
定価:819円(税込)
発売日:2012年2月10日
新書判並製 256ページ 新書336

大震災と原発事故で苦しむ東北に、再び光は差すのか? 著者が被災地で実感した、国家の様相と内外の文学作品との共通項とは?
カミュ、カフカ、スタインベック、井伏鱒二らを介して、「国家の過ち」を考察する。名文家で知られる朝日新聞・元編集委員の渾身作。

第1章  復興には、ほど遠い  カミユ『ペスト』

第2章  「放射能に、色がついていたらなあ」  カフカ『城』

第3章  「帝国」はいま  島尾敏雄『出発は遂に訪れず』

第4章  東北とは何か  ハーバート・ノーマン『忘れられた思想家——安藤昌益のこと』

第5章  原発という無意識  エドガール・モラン『オルレアンのうわさ』

第6章  ヒロシマからの問い  井伏鱒二『黒い雨』

第7章  故郷喪失から生活の再建へ  ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』

終章   「救済」を待つのではなく  宮沢賢治『雨ニモマケズ』