みすず書房 服部文祥著、服部文祥編集 価格:¥2,730
四六判 タテ188mm×ヨコ128mm/288頁
定価 2,730円(本体2,600円)
ISBN 978-4-622-08095-4 C1395
2011年12月8日発行
「獲物を狩る、もしくは獲物として狩られる、という行為は人類史を通してずっと行われてきた。だが、それを言語表現にうまく置き換えている作品はそれほど多くない。……本書と並ぶような狩猟文学の作品群を集めるのは、現時と近未来では不可能だとおもう」(服部文祥「解説」)
サバイバル登山家、そして大の読書家。最近では「狩猟サバイバル」を実践する服部文祥がこよなく愛し、自らの血と骨としてきた国内外の狩猟文学から「マスターピース」の名にふさわしい11作品を厳選。稲見一良、津本陽からデルスー、ナンセン、宮沢賢治まで、分野は小説、エッセイ、ノンフィクションなど多岐にわたる。人とケモノ、人と狩猟をめぐるみずみずしい思想の発露がここに。
「狩猟文学マスターピース」の著訳者:
服部文祥
はっとり・ぶんしょう
登山家。1969年横浜生まれ。94年東京都立大学フランス文学科とワンダーフォーゲル部卒。大学時代からオールラウンドに登山をはじめ、96年カラコルム・K2、冬期の黒部横断から黒部別山や剱岳東面の初登攀など、国内外に複数の登山記録がある。99年から長期山行に装備と食料を極力もち込まず、食料を現地調達するサバイバル登山をはじめ、そのスタイルで南アルプス・大井川〜三峰川、八幡平・葛根田川〜大深沢、白神山地、会津只見、下田川内、日高全山、北アルプス縦断、南アルプス縦断など日本のおもな山域を踏破。それらの記録と半生をまとめた異色の山岳ノンフィクション『サバイバル登山家』が話題を呼ぶ。
フリークライミング、沢登り、山スキー、アルパインクライミングなど登山全般を高いレベルで実践する一方、近年は毛バリ釣り、魚突き、山菜・キノコなど獲物系の野遊びの割合が増え、05年からは狩猟もはじめる。
96 年から山岳雑誌「岳人」編集部に参加。旧姓、村田文祥。著書に『サバイバル登山家』『狩猟サバイバル』(ともにみすず書房)、『百年前の山を旅する』(東京新聞出版局)、『サバイバル!』(ちくま新書)。共著に『森と水の恵み』(みすず書房)、共編著に『日本の登山家が愛したルート50』(東京新聞出版局)がある。妻と三人の子供と横浜在住。
※ここに掲載する略歴は本書刊行時のものです。
目次
猟の前夜 マーリオ・リゴーニ・ステルン
鹿の贈りもの リチャード・ネルソン
「密猟志願」より 稲見一良
新しい旅 星野道夫
クマと陸地 フリッチョフ・ナンセン
『深重の海』より 津本陽
灰色熊(グリズリー)に槍で立ち向かった男たち シドニー・ハンチントン
デルスー運命の射撃 ウラジミール・アルセーニエフ
又吉物語 坂本直行
イヌキのムグ 辻まこと
なめとこ山の熊 宮沢賢治
解説——一〇頭目の鹿、もしくは狩猟文学の傑作たち 服部文祥
出典
■狩猟文学アンソロジータイトル案
「狩猟文学アンソロジー」
「狩猟文学選」
「狩猟文学名選」
「狩猟文学傑作選」
「狩猟文学傑作集」
「ザ・狩猟文学」
「狩猟文学の傑作(マスターピース・るび?)」
「傑作・狩猟文学」
「狩猟文学マスターピース」(「狩猟文学マスターピースズ」)hunting story masterpieces
masterpieces of hunting literature
「狩猟文学のマスターピース」
「狩猟文学ベスト10」